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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2001年8月のニュース一覧
▼[2001.08.31]キミを好きだと云わせてくれ
▼[2001.08.30]牛さん去って…
▼[2001.08.26]同化すること,変わること
▼[2001.08.25]変わらぬ笑顔に感謝するように
▼[2001.08.24]キューブな太陽
▼[2001.08.23]似ている似てない対処
▼[2001.08.21]窮乏の刹那
▼[2001.08.19]あなたがメディア
▼[2001.08.18]to Be continued,の続き
▼[2001.08.17]最後の1マイルの消失
▼[2001.08.16]明日の常識で
▼[2001.08.15]翼
▼[2001.08.14]2001年的画像処理ソフト
▼[2001.08.13]広告効果,ゼロ
▼[2001.08.12]ダイムノベル以下っ!
▼[2001.08.10]波間の生活
▼[2001.08.09]ストリーミングに,ようこその感想文
▼[2001.08.08]ストリーミングに,ようこそ
▼[2001.08.07]責任の話ではなく,それは試練
▼[2001.08.05]サーカムを読む!
▼[2001.08.04]上積み,上澄み
▼[2001.08.03]フォークを置いて
▼[2001.08.02]あの日,あの時のコンピューター
▼[2001.08.01]うっかりものの夏

■2001年9月のニュース一覧
■2001年7月のニュース一覧


 
[2001.08.31]
  キミを好きだと云わせてくれ


 ▼KDDIら、感情を理解する音声認識システムを利用して恋愛ゲームなどを提供開始(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/08/23/24.html


 顔は笑っていても,声は笑っていなかった。顔は泣いてたとしても,声は泣いていなかった。だからそう,キミを好きだと云わせてくれ。

 KDDI社などは,携帯電話利用者の発する声から感情を理解し,適切な返事を返す「ezバーチャルトーク」を開始する。当初はクイズや占いなどのコンテンツに用いる。これは利用者の声をデータベース化し,「喜・怒・哀」の感情を識別し,返答を変えて,会話連鎖を行う。

 とっさに笑顔を作ることはできるが,楽しいときの声や悲しいときの声をつくることは難しい。顔ではごまかせても,声は嘘をついていないことがある。仕方なく嘘で気持ちを伝えようとしても,どぉも嘘っぽく聞こえてしまう,こともある。人は顔の表情を作ることには慣れているけど,声の表情を作ることには慣れていない。

 OSがマウスとキーボードと云うインターフェイスから次の階段を上って,音声によってすべてを操作することになる時が来る。ナレッジナビゲーター的に(過去記事),OSは1人の人格となり,話しかけ,返答する,というやりとりをすることが日常となる。現在の音声認識はわざと感情を出さず,平坦な声を出さなければ認識率が落ちてしまうので,実はまだまだまだまだまだ,の状態だ。そこに,互いの感情を認識しながらのやり取りがあれば,相手(パソコンの中のエージェント,そして自分)の本当を確かめあうことになるし,理解しあうことができる。ezバーチャルトークのコンテンツはさして面白いものとは思わないけど,未来のパソコンに必要不可欠な技術と,なるんだろうな,これは。




 
[2001.08.30]
  牛さん去って…


 ▼米Gateway、再建策を発表、日本撤退へ(Impress PC Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20010829/gw2k.htm


 牛さん 飛び出て ゲイトウェイ? えへっ(T_T

 ゲートウェイ社は米国市場に資源を集中するため,日本を含むアジアの各現地法人を閉鎖,ヨーロッパ法人の閉鎖についても1カ月以内に結論を出すとしている。すでに日本法人は営業終了の告知をしており,直営店も閉鎖された。

 アジアから全面撤退というのはただ事ではない,と考えていい。それほど,状況は悪化しているということか。普通に考えて,世界2位の市場とも云える日本を捨てるというのは,かなり異常なこと。パソコンの売り上げ減速は想像以上のもので(ZDNet Newsの記事),気を抜いたメーカーはあっさりの奈落に突き落とされる。アップルのもう新製品を出さないという呑気さもヤヴァイし,ヒューレッド・パっカードのわき目がちさもヤヴァイ。NECや富士通,日立などの日本企業もかつてないリストラで難を逃れようとしている。つまり,今はそういう時代なのだ。

 ゲートウェイの広告やマーケティングは好感の持てる,というかある意味笑えるものだった(^-^)。サウスダコタで代々牧場を経営していた家系の5代目であるテッド・ウェットが,ゲートウェイ社(の前身)を設立したのは1985年。基礎としての経営精神を忘れないように,トレードマークは,牛,だった。いろんな牛グッズも楽しいものだったし,末広町の交差点でよくみかけた牛服のおねぇさんや,プレゼントにあてた牛柄車(Impress PC Watchの写真)もステキだった(^_^)。日本法人設立時は,広告でテッド社長自ら「もーもー太郎」に扮して笑わせてくれた。24時間年中無休の電話サポート態勢,徹底したBTOを持ち込んだのも早かった。去り往く牛だが,また,いつの日か,戻ってきて欲しいものだ。




 
[2001.08.26]
  同化すること,変わること


 ▼予測:PC,次の20年(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0108/17/01081709.html


 あなたが思い描く,20年後のPCは?

 20才なったPCは,生まれたときより速く,大きく,成長した。だが,起動に長い時間がかかるし,仕事を任せてしまうこともできない。PCのアプリケーションも,人間の思考にフィットしていない。これからの20年には,もっと大人になってもらわないと困る。

 ここであげられている「PC」は,IBM PCからはじまった,いわゆる「PC」で,25年前にはアップルIが,22年前にはアップルIIやNECのPC-8001が発売されている。まぁスタンダードとしてのIBM PCの価値は高いので,とりあえずは20年ということで。その20年目,パソコンはその大きな成長期に,売り上げが前年を下回るという話が(ZDNet Newsの記事)。それも,かなり極度の不振にようだ。確かに,今のパソコンはもう数年使っているのに,買い替えたいと思うことないなという人は多いだろう。どんな作業をしても,それほどストレスなく,買い替える必要性を感じない。ビデオ処理などでは,いろいろ感じることもあるが,パソコンにどのような成長を望むのか,が,みえなくなっているのが,現実。

 記事ではローカルがネットに取って変わることはない,としているが,それは過程は長くても結末は違う(と私は考える)。PCはネットワークアクセスするためだけの(ウェアラブルさを増した)シンクライアント・タイプと,アクセスを受けるためのサーバー・タイプに2分していく。今は,どの新しいOSもその両方を兼ねているが,いずれ,無駄なものがそがれていく傾向となるだろう。20年後のPCは,今のPCとは違う2つとなる。だけど,なんにしても,ネットワークに密着したものになる。いや,密着というよりは,同化するのか。




 
[2001.08.25]
  変わらぬ笑顔に感謝するように


 ▼Rumor Central:メディアに助言求めるマイクロソフト?(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0108/22/01082288.html


 MSが変わることなどあるわけがない。変わるようならもうとっくに変わっているからだ。変わらない彼女の笑顔にいつも感謝するように,いつまでも業突くなMSに感謝もしてみたりヽ(´ー`)ノ。

 マイクロソフト社から先週,技術系ジャーナリストにウインドウズXPについて気付いた点があったら知らせてくださいというメールが届いた。よっぽど自信がないのか,これほど好意的で紳士的なマイクロソフトはみたことがない。また,マサチューセッツ工科大学では,インターネット・エクスプローラー6をインストールしないように警告している。ファイルが壊され,削除するにはOSの再インストールしかなくなるからだ。

 先週のRumor Central(ZDNetエンタープライズの記事)で出て来たセード将軍・バルマーの映像がZDNetの記事で紹介されている。思わず吹き出してしまう。たしかにヤバい。そして「あんたも,しっかり,仕事,してくれ!」となる。

 サン・マイクロシステムズ社のマクニーリCEOによるMS批判の激しさも楽しい(ZDNet Newsの記事)。そう,これでこそMSという感じ。XPでのJava排除でほくそ笑むゲイツの顔が目に浮かぶのでなおさらだ。幾多の攻撃を乗り越えて予定通り発売されそうなXP。これほど恵まれぬ生い立ちを持つソフトウェアなんて他にない。そして変わることのないMSのこれからに,感謝(つまり,いつまでもネタでいてくださいったら。




 
[2001.08.24]
  キューブな太陽


 ▼ニンテンドーゲームキューブ発表会レポート(Impress GAME Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20010823/cube.htm


 まもなくキューブなカタチの陽が昇る。太陽が丸である必要などない。見上げた空に一点,キューブ。

 任天堂社のゲームキューブ発表会では,会場で初公開となったサードパーティからの発表タイトルがあった。ナムコ社の「ソウルキャリバー2」,セガ社の「ソニックアドベンチャー2」などだ。

 64の失敗を繰り返さないために,手を尽くす,それが極端に見て取れる内容。プレステ2で発売しますと云ってもおかしくない2タイトルの重みは大きく,感慨も生むほど。なぜにナムコはソウルキャリバーをキューブに持ってきたのか,なぜにソニックチームはセガハードの顔であったソニックをあっさりとキューブへと導いたのか。とにかく,そこにいるのは今までの任天堂ではない。

 古くからのセガファンなら,ソニックが任天堂のメインハードで動くことだけでも,強いなにかを感じるだろう。発表会での任天堂には,様変わりしたこの業界で,どん詰まりの閉塞感を打ち破るにたる,自信は感じる。それにしても,かつてのファミコンや,その前の花札,現在のゲームボーイなど,ツボにはまったときの輝きようは並ぢゃない会社,太陽不在の地に,朝をもたらせるか。




 
[2001.08.23]
  似ている似てない対処


 ▼HP、DVD+RWドライブを発表(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2001/Item/010821-4.html


 「僕が好きになった朝美さんは双子だった。みんなが似ていると云ったが,僕にはどこが似ているのかさっぱりわからなかった。だが,朝美さんが,僕にひと言も教えてくれなかった,死ぬと決めていた日,に自殺してから,僕はお姉さんの夕子さんとつき合い始めた。似ているという顔は相変わらず似ているとは思えなかったけど,心の底の似ている部分は,惹かれて止まないものだった」。

 ヒューレット・パッカード社は,DVD+RW規格に準拠した初のドライブ「dvd100i」を9月に発売する。価格は599ドル。DVD+RWドライブは,デル社も採用を予定している。書き換え可能DVDの実用性はまだ初期段階で,市場の成熟もまだ先だ。

 DVD-R(ここではオーサリングタイプではなく,アップル社コンパック社が使っているジェネラルタイプ)は,DVD-RAMへの書き込みができるようになっているので,DVD-R/RAMというドライブが価格的にもいちばんの売れ筋となっている。+RWのディスクも普通は読める。またCD-R/RWと同じ技術なので,CD-R/RWへの書き込みも可能。一部書き込んだビデオがみられないDVDプレイヤーがあるが(HomeMovie.comのリスト),おおむねどのDVDプレイヤーでも読める(古いプレイヤーはごめんなさい)。また,書き込むディスクの質によって互換性に影響がでるので,ディスク選びは重要。アップルストアでのディスクの価格は1枚10ドル。-Rを拡張したのが-RW。そのため焼いたビデオは,-Rと同じプレイヤーでなら読める。パイオニア社は今年中にDVD-R/-RWを1000ドルぐらいで出したいとしている。

 DVD+RWは,-Rのディスクを読め,-RWのディスクも普通は読める,CD-R/RWへの書き込みも可能だが,DVD-RAMは読むこともできない。+RWのビデオディスクは,-Rよりも若干読めるプレイヤーが多い(-Rは75%,+RWは85%程度(?))。記事によるとヒューレット・パッカードの+RWメディアは16ドル。…とまぁ,互換性に支障とは云うものの,ビデオに関しては,プレステ2以降のプレイヤーはほぼサポートされ,データも相互に読めないことはなさそう。とは云えその中途半端に互換性があるけど別物なのが問題で,買うときにメディアが2種類あるとか,アプリケーションが2種類あるとか…となる。どっちを選んでも大差ないけど,結局どっちも違うもので,表面は同じような顔をしていて,もちろん別物だけど,目的は一緒。こだわるべき長所も,よくみえず,あとは,偶然という運命に任せられたような,選択。




 
[2001.08.21]
  窮乏の刹那


 ▼世界最大規模の分散コンピューティング構想『テラグリッド』(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20010820305.html


 ディスプレイの奥,数億のチップセット。ライマンアルファの森にようこそ。グリッド・ポータルの深層へ,ようこそ。

 全米科学財団は,米国国内の4つのスーパーコンピューター・センターを接続して世界最強のコンピューターに匹敵する能力を持つ「テラグリッド」システムを来年夏に稼働する予定だ。テラグリッドは,オープンソースのソフトウェアを使っている。

 来夏にも動き出すグリッドシステムのひとつ(過去記事)。ひとつのスーパーコンピューターは,その場所に固定され,障害が起きた場合に多くの部分が停止するが,グリッドは,スーパーコンピューターの数倍の能力をどこからでも利用でき,1つの障害は他に影響を与えない。当面は学術的な利用が優先するだろうが,SETIのように,デスクトップパソコンの能力を集めて莫大な能力が形成されるように,ネットワークは持てる能力を集結し,人間の想像を超える能力を生み出す。鬼や悪魔のような能力かもしれないが,困窮した研究に,または個人の欲望に解決の糸口を与えるもの,かもしれない。

 オンドルの上,絡めた小指が熱を持つ。言葉は意識から切り離せるが,小指の熱は意識と同化する。フォトンの冗舌,防弾の手の平。CICは天空の果てへ,SURAは脳の偏角を,EPSCoRはα鎖の234残基に。生き物に残された刹那の実感,それはグリッド。




 
[2001.08.19]
  あなたがメディア


 ▼「世界で最も有名なコーヒーメーカー」売られる(CNN.co.jp)
  http://www.cnn.co.jp/2001/TECH/08/14/coffee.maker.sold/index.html


 コーヒーメーカーがメディアになったように,あなたがメディアになるトキ。マスなメディア以上の力を持つ,ワイヤード・メディア。

 ケンブリッジ大学にある,1991年からインターネットで中継されていたコーヒーメーカーが,売りに出された。ポットにコーヒーが残っているか確かめに行くのが面倒で設置されたカメラに映された画像は,ネットで世界中の人がみることができた。オークションでつけられた値段は3350ポンド(約58万円)。

 そういえば以前取り上げたことがあるなと思ったコーヒーメーカー(過去記事)。そうですか,壊れて売りに出されたのですか。それにしても58万円とは,出世したもの。いい話ですな。

 今,そのコーヒーの画像をみると,「SOLD!」の文字が(^_^;)。ちょっと寂しさも感じてしまうが,まぁ移転先でもまたライブカメラに映されるそうで,またどこかで会えそう。そんなことより,今どきはシャウトキャストLIVE365を利用して(過去記事),無料で音声をストリーミングで流せるし,1万円ちょっとのデジカメで個人がライブカメラを運営することも可能(Nikkei PC-Gaz!の記事←ムチャクチャ楽しそうです(^_^)。なにが必要って,コーヒーメーカーの残りがみられればいいんだ。すべての人間がメディアとして動く,そのドデカイ圧力が,メディアのあり方を変えていく。




 
[2001.08.18]
  to Be continued,の続き


 ▼「あと少し」の連続だったビーの歴史(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2001/Item/010817-3.html


 ビーの名前は消える。「to Be continued」の表記はもうみられない。だが,パームの底辺と,心に,残る。

 1100万ドルでパーム社に買収されたビー社の歴史は,「あと少し」の連続だった。先進的なマルチタスクOSであるビーOSで評価を得たが,アップル社との買収交渉の失敗後,OSの無料ダウンロードを行ったがリナックスの勢いに押され,セットトップボックス市場へ参入したが市場は伸び悩み,ダメになった。買収したパームのハンドヘルド・コンピューター分野は,ビーが参入しなかった数少ない市場だ。

 あの日のビーは,マックユーザーの憧れだった,ある意味では。その先進性と洗練されたインターフェイス。マックのアピアランスを変更するカレイドスコープで,たぶんもっとも使われたのはビーOSのアピアランスだった(つか,デフォルトで付いてたし)。lainパパが使っていたPCも,ビーOSのインターフェイスだった。今でも未来のOSのように思うが,現実はそれについてこなかった。ずっと,このまま終わってしまうのだろうと,どこかでみんなが思っていた(過去記事)。

 パームにとっては,いい選択だったのだろう。私はPDAに住所録機能やメモ書き機能,不便の多いメールチェック機能などは求めてなく,手元で気軽になんでもできるネット端末,MPEG動画・MP3の再生などをしたい(すでにiPaqをそのように使っている人は多いだろうが)。現状のパームOSとビーOSはくっつかないが,ビーの技術は次世代のパームOSに存分に取り入れられるだろう。もう姿は残らないが,「to Be continued」は,続く。(間違いご指摘感謝>たぐさん)(あんど,ビーアピアランスのマック上のウインドウズエミュでなにがなにやら(^_^;))




 
[2001.08.17]
  最後の1マイルの消失


 ▼NASAのプロペラ機が飛行高度の世界記録(CNN.co.jp)
  http://www.cnn.co.jp/2001/TECH/08/14/helios.altitude.record/


 ネットワークの届かないところはない。「最後の1マイル」もなくなる。高度3万メートルを飛ぶ翼と,心が,あれば。

 NASAの開発した無人のプロペラ機「ヘリオス」が,高度3万3000メートル付近まで達し,航空機の飛行高度の記録を塗り替えた。この飛行機を,通信衛星代わりに利用することも考えられている。

 ヘリオスのネット接続利用については,ZDNetの記事を。それによれば,このヘリオス,頭脳としてはアップルのマックを積んでおり,地球に着陸する際のガイドなどに使用していると云う。ヘリオスのソフトウェア開発はちょっと前から報じられていたが,まさかマックOSが利用されているとは思わなかった(^_^;)。日本でもいくつかあって失敗したものもあった衛星による接続サービスの提供よりも安くすみ,接続スピードも早く,6カ月は空中に滞在することができるという。

 ラインは,疑似化されたものに過ぎない。赤い糸はお伽話かもしれないけど,それが,何か,を疑似化しているのと同様に,電話線や,ケーブルテレビの配線などは,人間のネットワークの疑似化されているものだ。そして,疑似化される前から,私たちはネットワークでつながっていた。ラインの届かないところでも,空を仰ぐと繋がる無線は,そのことを思い出させてくれる。成層圏の上の翼,太陽の光だけで飛ぶヘリオスを介して,疑似化できなかった最後の1マイルも,消える。




 
[2001.08.16]
  明日の常識で


 ▼ジョン・ペリーバーロウ氏――著作権保護の名のもとに行われる搾取(ZDNetビジネス&マネー)
  http://www.zdnet.co.jp/zdii/0108/15/sp_008.html


 常識とは変わるものだ。変わらない常識などない。昨日の常識にはツバを吐いていい。明日の常識で,走っていけ。

 サイバースペースのアイディアの自由な流れを阻害するものは,大企業が自分がアイディアを所有していると考えることだ。作った制作者から搾取しようとしている企業が,野蛮な技術を生み出すだろう。企業は,さまざまな考えが商品化されなくても手にすることができる世界を,自分たちの終焉だと懸念しているのだ。

 ナップスターが死んで,だが,日本国内ではウィンMXがかなり広く使われている。MPEG,DivX動画やZIP圧縮ファイルやLHA圧縮ファイルなどの交換も可能で,ナップスターの不在など,どこ吹く風。前時代の老人がみたら,事態は収まるどころか悪化している,と見て取るだろう。

 そしてこの流れは,今後もまったく変わらない。著作権保護? 無駄だ。デジタルコピーができないものなど,この世にはないんだ。これまでの常識でしか生きられない人間は,その場に立ちすくんだまま,置き去りにされるがいい。私たちはその脇を,颯颯と,明日へ走り抜けていくだけだ。大きな変更を,世界が欲している。情報は共有されるという概念,常に双方向に世界は繋がっていくという思考,の下で。常識を変えよう。明日の常識で,世界を動かそう。




 
[2001.08.15]
  翼


 ▼任天堂「キューブ」ネットゲーム対応に(NIKKEI NET)
  http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20010814CAHI237313.html


 翼があるから,空があるんだ。まず,翼を持つこと。そうでないものに,空はない。

 任天堂社は来年,ゲームキューブをインターネットに接続するモデム機器を発売する。一般回線用と高速回線用の2種類。対応ソフトは,セガ社が来年3月までに「ファンタシースターオンライン」を発売する予定。

 発売から何年経ちましたか?というプレステ2が老いさらばえて行くなかで,Xボックスとゲームキューブは確かな翼を持つ。それはIPをきちんと踏まえた発売で,飛び立つ大空を得るということ。かなり待たされた感もあるが,任天堂のテイク・IPによって,ファンタシースターオンラインは,ファンタシースターオンラインとして,天へと突き進む羽根を閃かす(セガ社ニュースリリース)。

 ドリームキャストの根は,ゲームキューブとXボックスで花となる。ゲームキューブのユーザー層と,Xボックスの先進性は,ともにインフラを促進させるものだ。インフラは待つものではない。作るものだ。待つしか能のなかったものには,吹く風もない。空がある,IPという名の翼持ち。




 
[2001.08.14]
  2001年的画像処理ソフト


 ▼米マイクロソフト、ウィンドウズXPのデジタル写真機能を部分修正へ=米紙(Nikkei BizTech News)
  http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/prom/137498


 開く,デジカメから直接取り込み,スキャナから直接取り込み,解像度サイズ変更,フィルタ処理,JPEG保存,画像閲覧用HTML作成,オンライン出力依頼,写真閲覧用DVD作成…。

 マイクロソフト社は,発売予定のウインドウズXPの,デジタル写真処理機能について,部分的な修正を行う見通しだ。これは,コダック社からの苦情が背景にあり,他社製ソフトとの公平性を保つ考えだ。

 画像処理ソフトが,ちょっとだけ注目を集めている。ウインドウズXPのものもそうだが,デジカメなどの画像を加工したり,それをオンラインで印刷に出したりできることで,これまでの画像処理ソフトの次,をOSに密着させたいところだろう。MSはウインドウズXPの特徴のひとつとしているし,マックではiPhotoと云われるソフトの存在がちらついている。

 アップルとしてもデジタル・ハブとしてのマックの存在を引き立てるため,iTunesに続いて,このiPhotoを(もしかしたら無料で)リリースする可能性があり,一部では,そのiPhotoの存在がアドビのフォトショップ・エレメントとバッティングし,エキスポ不参加などの不都合を生んだのではと云われている(Think Secretの記事)。今さら画像処理ソフトなんて…とも思うが,両OSメーカーの力の入れ具合をみていると,今後のパソコンのキーのひとつのようだ。




 
[2001.08.13]
  広告効果,ゼロ


 ▼スパム攻撃を食い止める方法(ZDNetビジネス&マネー)
  http://www.zdnet.co.jp/zdii/dj/010804/zdii_dj_0804_01.html


 広告として,効果をあげるにはどうしたものかね,とテレビやラジオのCMとスパムを見比べると,あっさりわかるもの。広告効果がゼロの広告とはどういうものか。

 企業の幹部は,1日のうち1時間以上は電子メールの返事を書いている。スパムメールが受信メールボックスを占拠した日には,もっと時間がかかる。スパムメールの回避方法としては,返信しない,メールアドレスをサイトに載せない,セカンドアドレスを使う,などがある。

 最近また携帯電話へのスパムが増えてきたなぁと感じている。開かずに削除するので広告にもなんにもならないのにご苦労なことですとも思うが,その着信音で目が覚めたりすると当然腹も立つ。まぁ所詮,脳味噌のない人間が集まって作っている道具なので,なにかを期待するほうが間違っているのだが(名を伏せたからどうなる問題じゃないね,NTTドコモのことですが,なにか?)。つことで,携帯のメールアドレスを変えますか,そろそろね。

 世界で1日に何億のメールがやり取りされているのかは知らないが,そのうちのある程度はスパムだろう。せめて語源のコメディ番組らしく,笑えるものならまだいいが,英語だと読みもしない。ウェブサイト上でも,メールマガジン上でも,いかに気に障らない広告を出せるかにみんなが苦慮しているときに,そんなあからさまに迷惑なものが広告として目をひくわけがないということに気付かないのもどうかなと思うわけで。それは,どうでもいい内容を,ウェブより更新が楽そうだとメールマガジンとして出している企業や,某内閣も一緒だけどね。脳が腐ってます。




 
[2001.08.12]
  ダイムノベル以下っ!


 ▼今度はPDFファイルを標的にする「Peachy」ウイルス(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0108/09/01080905.html


 最高の本を作ろうと思っているのに,B版50kg以下の紙を使う人はいない。でも,PDFはもう,ダイムノベル以下の紙質に堕ち果てた。

 ピーチーという名のビジュアルベーシック・スクリプトは,アドビ社のPDFファイルに埋め込まれて送られてくる。実行される前にアクロバットは警告のメッセージを出すが,その保護機能がユーザーを遠ざけるかもしれない。ピーチーは,安全と云われてきたPDFもそうではないということを立証し,これから起こることの前兆なのかもしれない。

 デフコンのときに,アドビのPDFのセキュリティーの弱さを指摘した研究者が逮捕された(過去記事)。先日やっと条件付きながら釈放されたが(WIRED NEWSの記事),とても論理的ではない逮捕という悪法の適用とPDFウイルスの公開は,決して偶然ではない。アドビの態度はそれだけ反感を生むものだったし,PDFがこれから有用なファイルフォーマットとして活用される芽を摘む行為でもあった。

 まぁPDFなんて偽装のときの拡張子としてしか使わないよという人も多いだろうから(^_^ゞ,使わん人にはさっぱり使わないファイルタイプだが,現状以上に普及することはないだろう。これだけ目に見えて汚れていくのも珍しいか,アドビが自ら選択したこと。私もPDFなんてできれば使いたくないし,ダイムノベル(安小説)以下の品位に堕ちてくれて十分だ。




 
[2001.08.10]
  波間の生活


 ▼「ダウンロードでなく、ストリーミングこそが重要だ」〜米Yankee Group調査(Impress INTERNET Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2001/0809/yg.htm


 波間にたゆたいながら生活すること。それは地に足をつけて生活するのとは全然違うものだが,慣れればそれも都。

 「ストリーミングソフトウェア:ブロードバンドの静かなキラーアプリケーション」というレポートが出ている。ストリーミングソフトは今後,爆発的に増加し,デジタルコンテンツに関するいくつかの問題を解決し,重要性を増す。

 そうは云っても,ビデオはいまだにちょっと厳しいので,ライブ中継という場合ぢゃないとみないし,インターネットラジオなどもなんとなく気が引けるという人も多いだろう。なぜだろう? まぁタイムラインが動かせなかったり,繰り返し聴くのが面倒だったりするので,やっぱりダウンロードして。どのツールもウインドウズ用なのがへこむとこだが(MP3ストリーミングの録音はマックアンプでもできますってば)。

 だが,ストリーミングで事足りるのなら,それでいい。要は生活の仕方をそれにちょっとだけ合わせればいいだけだ。GIFワークスというウェブサイトがある。手元のGIFや,ウェブサイトのGIFに,オンライン上で,エフェクトをかけたり,拡大縮小したりできる。手元にアプリケーションは必要ない。ハードディスクも最低限でいいし,マシンスペックも最高を求めなくていい。あとは,帯域が整って,そこで暮らす気持ちがあれば,その暮らしも極上のもの。潮風の香しさと,照る陽光。群れなす海洋魚たちと,果てなる水平線へ泳ぎだそう。




 
[2001.08.09]
  ストリーミングに,ようこその感想文


 ▼カルピスを水で割る手間が面倒だと思う人間の所作(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/08/01/03.html


 私の手元の音,の感想(過去記事)。

 ブロードバンド接続で,ネットラジオやストリーミング放送などにアクセスしながら作業をしていると,フリーズすることもある。カーソルの絵を変えたりいろいろ手は施されているが,忘れてせっかちに操作してしまうことが多い。カルピスと水を混ぜるだけのカルピスウォーターが大ヒットしたように,せっかちな人間は多いものだ。

 昨晩からぶっ通しで20時間以上,LIVE365を利用したMP3ストリーミングを行っているが,一度もフリーズしていない(ブロードキャストプラグインの設定pic)。安定性の高いマックOS X環境ならまだしも,OS9で,だ。これはマックアンプが負荷をかけない仕様になっていることもあるだろうし,送信しているビットレートを24kbpsとかなり低めに抑えていることも理由となるだろう(大きなダウンロード,アップロードもちょっと控えている)。ただ,とことんせっかちな私はストリーミングをしながら,ビデオキャプチャなんかもしてたりするので(^_^ゞ,こりゃカルピスなんか水で割ったことありませんという人でも大丈夫そう。スバラシイ。

 マックアンプや,たぶんウインアンプでも,マイク端子を利用した入力音を,そのままストリーミング放送に流すことができるだろう。つまり,ノートパソコンとマイク,それにAirH"のつなぎ放題のサービスを利用すれば,どこからでも音を生中継することはかなり簡単。高性能のマイクさえ仕込めば,あんな場所やこんな場所の音を世界中にばらまくこともできる。いろいろ,遊べそうだょ〜ヽ(´ー`)ノ。




 
[2001.08.08]
  ストリーミングに,ようこそ


 ▼ストリーミング・サーバーを構築するには?(Impress PC Watch)
  http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20010807/soft1.htm


 私の手元から,ようこそ。

 MP3などの登場により,手軽にストリーミング・サーバーを開設できるようになった。サーバー用のハードは,一昔前のマシンでも十分。ソフトウェアは,リアルシステム・サーバー,ウインドウズ・メディア・サービス,シャウトキャストがある。無料で利用できるのは,リアルシステム・サーバーのベーシックと,シャウトキャスト。

 自分の手元のパソコンをストリーミング・サーバーとして,音楽を奏でる。自分の行くところのどこでもそれを聴くことができるし,離れている友人とその音楽を一緒に聴くこともできるだろう。場合によっては,曲をすぐに追加することもできる。そこから生まれるコミュニケーションもあるだろうし,伝わる感情もある。

 ウインドウズユーザーにはシャウトキャストがあれば十分なので,ここではマックユーザーについて。マックユーザーは,LIVE365のサービスと,マックアンプを連動させることでストリーミングで音楽・音声を流すことができる。LIVE365は(過去記事),アップロードしたMP3をリピートで流してくれる「ベーシック・ブロードキャスト」の他に,手元のMP3をエンコードしながらLIVE365に送信して,それを放送する「ライブ・ブロードキャスト」サービスがあり,それにマックアンプが対応している。マックアンプで演奏しながら,リアルタイムでエンコードして送信,それが放送される。実際にやってみると,マックアンプの再生から,ストリーミングの再生まで20秒弱のタイムラグがある。それが,LIVE365を経由している時間なんだろう。疑似的なストリーミングだが,その手軽さはとてつもない。マックアンプには,LIVE365のブロードキャスティングを行うための詳しい説明書きもついてるし,誰でも簡単に始められるだろう。自分の手の平の上に音楽を乗せて,または自分の声を乗せて,,,ようこそ。




 
[2001.08.07]
  責任の話ではなく,それは試練


 ▼Code Redワーム騒動――黒幕は誰だ(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0108/02/e_vamosi.html


 大戦の責任論とて同じこと。問題になるのは過去への謝罪ではなく,明日からの生き方でしかない。頭を下げることなど,猿でもできる。

 「コード・レッド」ワームは,中国広東省の佛山科学技術学院から広まったとみられているが,中国側はそれに反発している。だが,英語システムのみを改竄し,ホワイトハウスを攻撃するあたり,見事な報復活動だ。変種の発生も懸念される。この被害は,誰のせいにすればいいのだろう? 中国人か,マイクロソフト社か,パッチを当てないサーバー管理者か。

 なるほど云われてみれば忘れていたが,当初から中国人が作成した…という触れ込みだった。中国人が作ったと云うことと,セキュリティー会社のスタッフが飲んでいたペプシの飲料「コード・レッド」が名付け元だそうで。なんでもそのコード・レッドはバンバン売れているとのこと(ZDNet Newsの記事)。東京ためりっくが大きな被害を受けていたり(Nikkei BizTech Newsの記事),裏口を仕掛ける変種の登場もあって(Nikkei BizTech Newsの記事),騒ぎは収まらない。

 誰かを責めて再発が防げるのであればよいが,まぁそうでもないだろう。マイクロソフトの対応も完璧ではないし,それを相手にしなくてはいけないサーバー管理者に同情もある(WIRED NEWSの記事)。国家にたいした意味のないワイヤードで,その争いに争点を置くのも違和感がある。たぶん,そんな次元の話ぢゃないんだろう。ワームの作成者は,誰かたちの1人でしかなく,彼を殺しても同じものを作成するものは出てくる。誰かを責め立てたり,誰かを嘆いていたりしたら,誰も世界の終わりを止められない,そんなやるせない,絶望にも近い,感情に襲われる。人は,ワイヤードという場所に尊念を持つことができるか。明日のためになにができるか。私たちは,試され続けているに過ぎない,のかもしれない。




 
[2001.08.05]
  サーカムを読む!


 ▼コンピュータウイルス,2001年7月の届出状況について(情報処理振興事業協会)
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2001_08outline.html


 サーカムには,「バージョン1.0」という表記がある。つまり,バージョンアップを行う,または促す意図があるかのように。

 情報処理振興事業協会(IPA)への7月のコンピュータウイルスの届け出件数は,1,738件で,前年同月比の約2.5倍と急増した。6月に急増したマジストルとともに,データ破壊型ウイルスが増えている。特にサーカムは,実害率が20%を超え,極めて大きな被害を生んでおり,届け出件数は520件と,新種ウイルスの当月届け出件数として過去最多となった。

 LANに潜り込まれた場合をのぞいて,企業ユーザーより一般ユーザーの方が感染しやすそうなサーカム。そのいろいろな要素の詰め込み方は,今後のウイルスの規範になりそうで,あとはメール本文部分の日本語化だけだねとも思ったりもする。IPAでは,でっかく「バックアップのすすめ〜破壊されたデータはワクチンでも元には戻らない」なんて書いて,注意を促している。確かにユーザーのフォルダのなかのファイルをウイルスに変化させるわけで,そのファイルから元のファイルに戻すのは面倒だ。うまいこと感染の前にバックアップがとれているといいけど…。

 でも,どうしても元に戻したいファイルだったり,どっからか送られてきたけど興味津々でしょうがないファイルだったりした場合は(^_^ゞ,なんとかしようもある(サーカムの感染ファイルはダブルクリックするとアプリケーションが立ち上がってファイルが開くがその時点でもう感染している。感染しないでファイルを開きたい,わけですね)。ちょっと確証がないので(机上では正しいと思うけど実際に試してないし,亜種の存在もありえるので)適当にきいてほしいが,バイナリエディタで開いた場合は,Sel:022003まで,テキストエディタで開いた場合は,先頭から139267バイトまでの部分がサーカムの実行プログラムとなる。140KBほどがウイルスの実行プログラムなわけで,これが添付されてくるだけで結構なスパムメールだが,さらにこの後ろにもともとのファイルがくっつく。つまりこの実行プログラム部分を削除すれば,元のファイルに戻すことができる…気がする。まぁバイナリエディタで実行プログラムの中をちょっくらのぞくだけでも,楽しいことウケアイ(・∀・)。(→取扱注!(個人情報部分を削除した感染ワードファイル))




 
[2001.08.04]
  上積み,上澄み


 ▼『Mac OS X』最新版がウェブに流出(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2001/Item/010802-3.html


 その上澄みを舐めるかのようなリークの話が伝わってくる。その上積みは,確かなようで。

 9月にリリース予定の,マックOS Xバージョン10.1「ピューマ」のテストバージョンがインターネット上で勢いよく広がっている。少なくとも3つのビルドが出回っており,CNETニュース・コムが確認した「5F24」では,OSの起動,ソフトの起動時間が大幅に改善されていた。

 この10.1,7月30日にThink Secretがスクリーンショット入りで記事を伝えていたが,現在はアップル社からのリクエストで削除されている。HLを回ると,それらしきディスクイメージがみつかるが,さすがにCD1枚分(しかもまだ完成版10.1ではない)を入れる気にはならないので,楽しみに待っていることにしましょ。よさげな印象が強いし。

 アップルとしては,ウインドウズXPへの期待感が高まる前に,興味のある人の手にはOS Xを行き渡らせたいと考えているだろう。そのためにも,OS Xの徹底的な見直し,コンポーネントの最適化はかなり大幅に行われているようだ。まぁまだ1月ちょっとあるわけで,期待の気持ちだけがはやるのだが,デジタル・ハブとしての周辺機器の対応(CD-R,DVD-R,プリンタ,デジカメなど)も動き出してきており,あとはより快適な作業環境が手元にあれば,それで十分となる。そのための10.1。もちろん,まだまだ先は長いが,この上積みには,手を伸ばしたい。




 
[2001.08.03]
  フォークを置いて


 ▼ドイツの伝説的ハッカー、バウ・ホラント氏死す(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010802204.html


 「ワイヤードのコミュニケーションによって,人は一固体であることを必要としなくなる。私の声は,一瞬で,または,いつの日か,世界の端まで届くようになる」。

 先ごろ他界したドイツ人ハッカー,バウ・ホラント氏の業績が偲ばれている。ホラント氏は「カオス・コンピューター・クラブ」の設立メンバー。20年前に,人々がコンピューター・ネットワークに自由にアクセスできるようにしたいと記した。ホラント氏は,コンピューターによって一般大衆に力を与えることができるとし,ハッキングには信念が必要だとした。通信事業を独占していた組織に,意図的なハッキングを仕掛けたりもした。

 ホラントはハンブルグ銀行から13万マルクをハッキングで引き出したりもした。その金もすぐに返却した。別に勧進懲悪の話だけでないが,でもどこかで納得できる行為ばかり。そんな行動に惹かれた人は多いのだろう。

 ホラントも他のハッカーと同じく,まずは電話からだった。60年代のドイツのハッカーは,電話ボックスにフォークを持って入り,硬貨を入れて,フォークで数カ所のボタンを同時に押すことで,何時間でもどこへでもかけられた。いわゆるフォーク・ハック。だがその後にコンピューター・ネットワークが動き出した。誰もが端末として,メッセージを送り,メッセージを受け取る。フォークは必要ない。肉体と云うのは,ネットワーク端末になるためのインターフェイスに過ぎず,人は端末として稼働すれば,それでいい。ホラントが想い出の中でフォークについて語り,私たちはフォークなしでメッセージをやり取りする。そうして,進化していくんだ。バウ・ホラントに,追悼。




 
[2001.08.02]
  あの日,あの時のコンピューター


 ▼五感で感じるビンテージ・コンピューター(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010801206.html


 「私は,夏って云うとパソコンをウチワであおいでました。クーラーもなかったし,熱暴走して当然だったんですな」(マヂ(^_^ゞ。

 ビンテージ・コンピューター・フェスティバルがマサチューセッツで開催された。スマートで静かな現代のマシンの祖先たちを,五感で感じられる。昔のDEC社のミニコンピューターは,ハードディスクが作動すると地面が揺れたし,IBM社のカード読み取り装置は,焦げたオイルとほこりのにおいを出す。

 記事にあるアポロ計画のロケットが,たった5KBのRAMしかなかったという話。今考えると空恐ろしくなる話で,そりゃみんな嘘だとも思うだろうと(過去記事)。でも,私のいちばん最初に側にあったパソコンは,メモリは640KBだったし,ハードディスクなんてもちろんありゃしない。それから考えたら,今目の前にあるG3だって化け物のようなものなのだが。

 80年代中期のミニコンピューターのロジック・ボードの写真。DEC社(後にコンパックに買収された)の重さ15ポンド(6.8kg)のラップトップ機(プロトタイプ)の写真。なんと今でも使われているというDECのミニコンピューター(メモリ8KB,5万ドル)の写真。どれもこれもゾクゾクくるネヽ(´ー`)ノ。




 
[2001.08.01]
  うっかりものの夏


 ▼添付ファイルは開くべからず、送るべからず(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010731202.html


 まぁまか〜には関係ない話だけど,メール添付ファイルはちょっくら遠慮しておいたほうがいいかなと思う夏の日。

 ちょっと前まで世界一のうっかりものと云えば,車のウインカーを点けたまま高速道路を走る人たちだったが,今は添付ファイルをクリックする人のことだ。サーカムに感染したFBIの職員など,うっかりものの殿堂の創立委員とも云える。

 ぃゃおもしろいテキストでした(^_^)。これまではメール添付できていたウイルスは固定の名前だったが,サーカムはその概念をぶち壊した(過去記事)。これは同じようなことをするウイルスがあったが,アドレス帳に載っていない,ウェブキャッシュなどにあるメールアドレスにもウイルスメールを送り付けるようになった。これらは,発想としてはそんなに真新しいものではないが,実装されているものをみると,アホなことするなぁと笑いが止まらない。

 時を同じくしてコード・レッド(過去記事)もグリニッジ標準時の8月1日0時から再感染を始める(ZDNet Newsの記事)。不穏な動きが,サーバー側にもクライアント側にも身近にあって,うっかりものでなければ,パッチをあてているし,添付ファイルを開くこともないとは云うものの,そもそもそうなっていないから,これだけの騒ぎになっているからで…。




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